「ゆっくり歩け、たくさん水を飲め。」
最近知った、好きな言葉。
村上春樹のアフターダークという小説に出てくる、背の高いトロンボーン奏者の青年が言っていたセリフなんだけど、はじめはこの言葉に対して別になんとも思わなかった。でも小説を読み終わっても、なぜか頭の片隅残っていた。
こんなに脱力したモットーがあっていいのか。笑
でもこの脱力感が社会人になるかなったかくらいの時期の自分には救いだった。
まあゆっくり歩いてたくさん水を飲んでおけばいいか、という気持ちになる。
そういえばこれは最近よく気になっているんだけど、歩く早さってどうやって決まるんだろうか。身体能力?歩く速さそのものとして遺伝?心拍数が関係してたりするかもしれない。
足の長さ、つまり歩幅の大小はあまり関係ない気がする。
歩幅が小さくてもスタスタと早く歩く人もいるし、実際うちの母は背が小さいのにめちゃくちゃ歩くのが早い。
自分自身、結構歩くのが早いと自負しており、人の流れが遅くてもどかしかったり、人と歩くともっと早く歩きたいなあと思いつつ合わせたりする(実はお互いそうしているかもしれない)のだが、母と並んで歩いていると着いて行くのがやっとなくらい、母は歩くのが早い。身長差約20センチはあるのに。
となると、遺伝なのだろうか。あるいは育つ過程で親の歩くペースが子のペースとなっていくのか。ともかく人によってまちまちなのは本当に不思議だ。
1人暮らしを始めて2か月、社会人になって1か月経ったが、これからずっとこの生活が続くのかと既にうんざりしている。
毎日昼に起きて、やりたいことだけやって、元気なまま夜を迎えるあの日々が、社会人が喉から手が出るほど欲しい時間だということを、自らが社会人になるまで知りえないというのは残酷だ。
家賃は高いし光熱費の節約はストレスなので経済的な余裕が全くないが、どうあがいてもすぐに収入を増やせるわけではないので、あきらめてゆっくり歩き、たくさん水を飲みながら生活をこなそう。