サメと猫

普通に休日のこと

ここのところ雨続きで家に引きこもりっぱなしだったので、気分転換をしたいと思い東京駅にあるアーティゾン美術館に行った。本当は上野の国立西洋美術館に行こうと思ったんだけど調べたら改装工事で再開するのは来年だった。前からクロード・モネとかゴッホとか印象派の絵が気になってて、それを多く所有してるらしいアーティゾン美術館に行ったんだけど、今やってる企画の内容が新所蔵品メインみたいなやつだったのであまり観たい系統の絵はなかった。それでもモネの絵は二つ展示されてて、初めて実物を見るのでそれなりに感動した。帰りにポストカード買っちゃった。今度また違ったテーマの企画になるらしいので行こうと思う。学生無料だし。

展示を見ている時、やけにパシャパシャとシャッター音を鳴らして写真を撮る女とか、ずっとゴニョゴニョ喋ってる男グループとかがいて鬱陶しかったんだけど、大学生くらいのそういう奴らがやたら多いからまさかと思ってインスタ見てみたら、「#アーティゾン美術館」は展示背景にカッコつける人間の写真ばっかり出てきて納得した。

恐らく学びに対して貢献しようと行なっている学生への無料開放は、結果的にインスタ映えに貢献してしまっていた。インスタ映え投稿も創作活動なのかもしれない。芸術は詳しくないのでわからないが、とりあえず音出さないで...。

 

東京は高いビルが隙間なく建っていて、時々ビルの間の細い路地に無理矢理押し込んだような細長いビルも見かける。あの歪さはきっと後から建てたんだろうけれど、どうやってあんなピッタリ建てるんだろう。建築技術すごい。

 

美術館を見終わって、駅の近くにある八重洲ブックセンターというメチャでか本屋さんに行った。買いたい本がいくつかあったので見つけ出した後、前々から探していた本を偶然見つけた。最近気になっていて本屋に行くたびついでに探しているけど出版したのが数年前でなかなか売ってなかったんだけど、ついでに少し探してみたらあった。さすがメチャでか本屋さん。それも一緒に購入して、ホクホクしながら帰路についた。文学部っぽい休日でちょっとおもろい。

 

銀座とか丸の内含めた東京駅周辺を歩くのは割と好きで、あの辺はやっぱり落ち着きがあるからか、道が広いからか、喧騒も他人も気にならずに過ごせて良い。

大学がある表参道と渋谷は結構嫌いで、同じ都会なのになんでこんなに違うんだろうと不思議に思う。多分、表参道のあのイキってる感じの雰囲気がどうにも苦手なんだろう。田舎者には肌に合わない...。まだ渋谷の方が歩いていられるけど、あっちもあっちで頭の悪そうなのがうろついてるから嫌い。大学選びミスったなあ、と卒業間近に改めて思うとは。

 

東京駅の構内で、バラの花を一輪持って歩くサラリーマンおじさんを見かけた。金持ちそうではあった。奥さんと何かの記念日か、ちょっとしたプレゼントか、はたまた銀座のホステスにでもあげるのかもしれない。おじさんにバラを一輪あげるって人もそういないだろうから誰かしらに渡すんだろう。疲れた顔で歩く他のサラリーマンを足早に追い越して歩いていく姿もどこかご機嫌に見えて、そのバラ、効果あるといいねと思いつつ見送った。