サメと猫

車窓

今、京都に向かっている。

新幹線の車内はとても静かで、何も変わらない。

自分は本当にちゃんと移動してるのか確かめるような気持ちで窓からずっと外を眺めてる。

新幹線の速度だと、窓から見える景色はどんどんと変わっていくし、何かが目に留まるにしても一瞬のことなので、写真を連続で見てるみたい。

何かの工場、川、畑の脇に並ぶ軽トラ、古びた町、大きな川、ツタに覆われたというよりツタでできているみたいなボロ小屋、風力発電機、キャベツ畑、自転車に乗る学生。

 

もうすぐ名古屋。東京を出てから2時間半。

前にヒッチハイクで名古屋に行った時は8時間かかった。文明の力...

 

窓から人が見えると、ここにも人が生活してるんだって思う。当たり前。

最近、他人の存在がやけに不思議に感じてしまう。内向的だから?自己中心的ではないと思うけど。

自分がいまこうしている時、同時進行で生活をしてる人たちが近くにも遠くにもいる...と思うとその同時進行感が時間を意識させるし何故かそこに無力感すら湧いてくる。

自分が何してようと何考えてようと、周りの人間はそれぞれ生きてるし時間は進んでるし、新幹線は走ってる。

こんな旅先の移動中、思考はまとまらないに決まってるのでもうやめる