サメと猫

第二印象

先週から、大学の対面授業が再開した。ゼミは最初の数回だけ対面でそれ以降オンラインで進んでいたので、教室に入っても知り合いなんてほぼいない。オンライン授業では決まったメンバーとディスカッションしていたけど、私たちは所詮ディスカッションだけの関係。休学して学年がずれてることもあって、教室に入ってもかなりアウェーな気持ちだった。

空いていた席に座ると、後ろには四年生の男子が二人話していた。会話の内容は当たり障りのない普通の内容だったと思うが、同世代の全く知らない人間全てに対して嫌悪感を感じる捻くれた思考の自分には、テンションや話し方、相槌などから あ〜〜大学生だな〜〜やだな〜〜仲良くなれないタイプだな〜って感じていた。多分あれだよ、久しく他人と一から打ち解けるなんてやってなかったのもあるよ。

ゼミが始まると、恒例のディスカッションに入り、周りの人と話す流れになってしまった。しまったと思いつつ振り返り、例の如く上辺で議題について一通り話したところで、真後ろに座っていた人が「四年生だよね?」と話しかけてきた。とりあえず頷くと「佐藤...なんていうんだっけ?ごめん名前とか全然覚えられなくて笑」と。

えっっ!苗字だけでも知ってくれてる...!良い奴...?というか強え、ほぼ初対面でこの入り方は強えよ、コミュ力ってのはこれのことなんだな。こいつは良い奴!

と簡単に好感度を上げる始末。ゼミの最初の自己紹介で休学してたことも話してたので、全然タメ口で話して欲しいと伝え他の人とも打ち解け、そこからは仲良くディスカッションできました。友達増えた。

赤の他人のうちはあんなに理由もない嫌悪感を持っていたのに少し話した途端好感を持った自分の対人意識のあまりの脆さに笑ってしまいそうだった。

本当に本当に当たり前のことだろうけど、他人なんて関わってみるまでどんな人かわからないのに、関わる前から避けて毛嫌いしてる自分は良くないんだろうなと思い知らされた。もう少し人間関係を広げる意識を持ってみようと思う。